むし歯になっても治せばいい、と思っていませんか?
むし歯を予防することには、きちんとメリットがあります。
今回は、むし歯は予防が大切である、その理由をお話しします。
多くの方は、むし歯の治療を受けたことがあるのではないかと思います。
むし歯の治療では、機械を使ってむし歯を削りとりますよね。
削った部分には、詰め物や被せ物をして補い、噛む機能を回復させていきますが、歯が元通りになるわけではありません。
失ってしまった歯の組織は再生することができないのです。
また、1度治療をしてセットした詰め物・被せ物と歯の間にできるすき間が、むし歯のできやすい部分となってしまうことがあります。
2次カリエスといい、約80%の確率で発生するともいわれています。
治療経験のない天然の歯であれば、繋ぎ目のような段差はありませんから、そのようなリスクもありません。
「もしも歯を失ったとしても、噛めるなら同じ」だと考える方もいらっしゃいます。
しかし、失った部分を補う治療をしたとしても、天然の歯と同じように噛めるとは限りません。
入れ歯での噛む力は、天然の歯の40%程度といわれており、経年劣化や環境の変化で作り直す必要もあります。
健康寿命という言葉をご存知でしょうか。
「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を表す言葉で、平均寿命よりも約9年ほど短いといわれています。
この健康には、もちろんおくちの健康もふくまれており、健康寿命を伸ばすためにも歯科検診を受けることが推奨されているほどです。
おくちの中のことは、全身状態にも関わってきます。
しっかり噛むことができなければ、柔らかく食べやすいものを選ぶことになります。
そうすることにより栄養の偏りがでやすく、バランスの良い食事を摂りづらいのです。
おいしくなんでも食べられることは、日々の楽しみにもなりますよね。
健やかに楽しく過ごすためにも、ご自身の歯を大切にしていきましょう。
歯医者での定期検診では、ご自身では難しい部分のお掃除や、機械を使った専門的な清掃をすることで、おうちではできないお手入れをすることができます。
ブラッシングのコツなども聞けますし、万が一むし歯が出来ていたとしても、早めに見つけて治療することができるのもメリットです。
すでにむし歯の治療経験のある方も、これからできる虫歯を防ぐために歯科検診を利用しましょう!