歯科医院に初めて行くと多くの方がレントゲン撮影をします。
なぜ、レントゲン撮影をするのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
お口の中を目視で診るだけでは限界があり、レントゲン撮影をすると確認できることがたくさんあります。
そこで今回はレントゲン撮影で分かることとレントゲンの安全性について詳しくご紹介します。
【レントゲンで分かること】
レントゲンでは目で見ることができない部分も確認が可能です。
・歯
歯の内部に神経があるかレントゲン撮影で確認ができます。
また、歯ぐきに埋まっている親知らずの歯の向きや角度なども確認が可能です。
お子さんの場合には、歯の生え変わりやこれから生えてくる永久歯の本数などを確認することもできます。
そのほかには、歯に付着している歯ぐきの内部の歯石もレントゲンで確認ができます。
・むし歯や歯周病
全体的なレントゲンを撮影するとむし歯の進行具合や歯と歯の間など、見えにくい部分のむし歯も確認ができます。
また、歯周病が進行すると顎の骨が痩せてくるのですが、顎の骨が減っているのも確認が可能です。
・インプラントや被せ物
インプラントは顎の骨にインプラント体を埋め込んでその上に被せ物をする治療ですが、お口の中を見ただけでは差し歯の被せ物と区別がつきません。
レントゲン撮影をすると、顎の骨の中にインプラントが埋まっていることが確認できるのでインプラントの角度や長さなども分かります。
また、被せ物や詰め物は白く見えるので区別ができます。
そして、むし歯や歯周病を見つけるだけでなく、進行度なども知ることができます。
大きなレントゲン撮影をすることで、自覚症状がない病気を早期発見できる可能性があります。
検診などで大切な検査なので、きちんとレントゲン撮影をしてもらうようにしましょう。
【レントゲンの安全性】
レントゲンの安全性が気になる方もいるのではないでしょうか。
レントゲンは放射線を使用して撮影しますが、極微量な被ばく量です。
私たちは生活をしている中で年間約2.4ミリシーベルトの放射線を浴びていると言われています。
レントゲン撮影をした際の放射線量はお口全体のパノラマレントゲンで約0.04ミリシーベルト、部分的なデジタルレントゲン写真の場合で約0.02~0.04ミリシーベルトといわれています。
歯科のレントゲンを何枚撮影しても年間で浴びる放射線量にも程遠い量です。
健康に害があるとされている放射線量は100ミリシーベルトなので、レントゲンの安全性が分かると思います。
また、レントゲンをする際には防護エプロンを着用しますので、さらに被ばく量を軽減できます。
安全性が確認されているレントゲン撮影ですが、妊娠中は胎児への影響を考えて薬なども控える時期です。
そのため、緊急の場合を除いては妊娠中のレントゲン撮影を避けて、お子さんが生まれてからの治療をおすすめしています。
【まとめ】
目で見て分かる情報は限られてしまいますので、レントゲン撮影をして、歯の内部や顎の骨の量や厚みなどを確認します。
またむし歯や歯周病の進行具合なども把握ができますので、患者さまのお口の健康度を知るために大切な検査です。
歯医者に初めて行くときや久しぶりに定期検診で歯医者に来院する時にはレントゲン撮影をしてお口の中を把握しましょう。
レントゲンを撮影すると早期発見できる病気もあります。
自覚症状が出てから通院するとむし歯や歯周病はかなり進行していることも少なくありません。
痛みが出る前に予防をしてお口の健康を保ち続けましょう。