普段何気なく行っている呼吸ですが、「口呼吸」と「鼻呼吸」があることをご存じですか?
通常は鼻呼吸をすることが望ましいのですが、マスクをつける生活が習慣化されて口呼吸になりやすいといわれています。
口呼吸になると、お口の中が乾燥しやすく、むし歯や歯周病のリスクが高まることも。
ほかにもデメリットがありますので、今回は口呼吸と鼻呼吸について詳しくご紹介します。
【鼻呼吸が大切な理由】
鼻で呼吸をしていると、鼻水や鼻毛で守られているので、乾燥せず適度な湿度で守られています。
また、細菌やウイルスが鼻水や鼻毛でキャッチして、直接入り込むことなく空気清浄機のような役割をしています。
そのため、鼻呼吸をすると、風邪やインフルエンザなどの感染症の予防効果が期待できます。
【口呼吸による5つのデメリット】
- むし歯や歯周病のリスクが高まる
口呼吸はお口の中が乾燥しやすくなるので、むし歯や歯周病の細菌を洗い流す「抗菌効果」が弱まります。
また、唾液が減少すると、細菌が増えやすくなってむし歯や歯周病菌が活発に活動します。
そうすると、汚れがついたままになると、鼻呼吸している時に比べてむし歯や歯周病のリスクが高まります。
- 感染症のリスクが高くなる
口呼吸をしていると、細菌やウイルスが肺にダイレクトに入り込んでしまい、風邪やインフルエンザなどの感染症になりやすくなってしまいます。
- 口臭の原因につながりやすくなる
鼻呼吸をしていると、唾液による抗菌作用があり、汚れがついていてもある程度洗い流す働きがあります。
しかし、口呼吸の場合には、唾液が減少してこの働きが弱くなって細菌が増えてしまいます。
そうすると、細菌が増えて細菌が出す毒素で口臭がしやすくなります。
- 歯並びに影響がある
口呼吸をしていると、口周りの筋肉が弱くなってしまいます。
また、舌の位置は上あごのポコッとしている部分についていることが正しいのですが、口呼吸で口が開いていることで、舌が正しい位置ではなく、前歯を押してしまうことも。
お口の中は、口を閉じて頬などから適切な力がかかって歯並びを保っているのですが、口が開いていると正しい力がかからず、歯並びに影響が出る場合があります。
- 顔のたるみにつながる
口呼吸で口が開いたまま呼吸をしていると、舌の位置が落ちてしまい、顔や口の周りの筋肉が緩んでしまい、フェイスラインや口周りのたるみにつながります。
舌を正しい位置に戻して、鼻呼吸に変えていくことが大切です。
【口呼吸を鼻呼吸に変える方法】
- 睡眠テープを使う
日常生活をしている時には、鼻呼吸ができていても、睡眠中は無意識なので、口呼吸になってしまうことも少なくありません。
改善したいと思っても、寝ている時に自分の力で改善はできないので、ドラッグストアなどで販売しているかぶれにくい睡眠テープを使いましょう。
使い方は上唇と下唇を軽くテープで止めるだけです。
お口の中が乾燥しにくく、睡眠の質も改善していくでしょう。
- お口の周りの筋肉を鍛える
口呼吸が習慣になっていると、顔周りの筋肉が弱くなってしまいます。
口呼吸を改善して、お口周りの筋肉を鍛えるために「あいうべ体操」や「口周りの筋肉のトレーニング」をしましょう。
口の周りの筋肉がつくと、口も閉じやすく、口呼吸が改善につながります。
【まとめ】
口呼吸はむし歯や歯周病のリスクや歯並びに影響を与えるなどデメリットが多くなります。
意識的に鼻呼吸に改善できると感染症のリスクを低減でき、免疫力のアップも期待できます。
口呼吸は、口周りの筋肉が落ちていることが関係しているので、お口周りに筋肉を鍛えましょう。
また、睡眠中は睡眠テープを使用して鼻呼吸へ変えていきましょう。
当院では、口呼吸の改善についても患者さまと連携して変えていけるようにサポートさせていただきます。
なかなか改善しない口呼吸でお困りの方はぜひ1度お気軽にご相談ください。